コラム

プロフィール

小暮祐輔

  • M&F株式会社所属
  • 足のトラブル専門店 メディカルフットセンター 院長
  • 攻玉社中学校サッカー部 メディカルトレーナー

タコやウオノメの位置でわかる、歩き方のクセと改善ケア方法.1(2022/09/28)

はじめに

最近よく、「普段からウォーキングをしています。」「毎日1万歩歩くように意識しています。」というような声を耳にします。

しかし、その際に自分が正しい歩き方をしているのか、専門家に一度でもチェックしてもらったことがある方は少ないのが現実です。

<普段の歩き方がトラブルの原因?>

1万歩歩く方の場合、片足には5千回衝撃が加わっていることになります。

その際、悪い歩き方であると、身体の一部分に局所的なストレスが5千回加わることになり、腰や股関節、膝などの痛みやトラブルに繋がってしまいます。

足元にも同様のことが言えます。筋力低下や関節の硬さから起きる悪い歩き方によって、外反母趾や扁平足、開張足といったトラブルが起きやすくなります。

足の裏では皮膚が擦れたり、過度に荷重がかかり、タコやウオノメができてしまいます。

今回はこの『タコ・ウオノメ』を、出現場所別に分け、歩行の特徴と合わせてご説明いたします。

アナタの足をチェックし、改善のための糸口になって欲しいと思います。

⑴ 母趾球付近・母趾内側にタコ・ウオノメがある方

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このような場所にタコ・ウオノメが出来る方は、足部のトラブルとして多くの場合、内側縦アーチ(いわゆる土踏まず)の低下による回内足(体の中心に向かって傾く)の状態を呈しています。

そのため、立位姿勢や歩行時など、足部に荷重がかかる際に通常よりも体の内側に偏ってしまいます。

一つの関節が過剰に偏った位置となると、良くも悪くも隣り合う関節へ影響を及ぼします。

今回の回内足のような状態では、膝関節は内側へと引っ張られ、荷重時に膝が内側・足部(つま先)が外側を呈する『ニーイン・トゥアウト(knee in toe out)』という状態になります。

この状態で蹴り出すと足部内側(母趾側)を過剰に使用することが多く、上図のような場所にタコやウオノメができてしまいます。

<改善エクササイズ例>

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ニーイン・トゥアウトが認められる方には膝窩筋エクササイズが有効です。座った状態で太腿を動かさないようにしてスネを内側に向けることで膝関節の骨配列を正しい位置へと誘導します。

また、膝や足部周囲の筋肉を鍛えるためにスクワットなども効果的です。ニーイン・トゥアウトの方は図のように体幹とスネが平行になるようにしつつ、太ももとつま先が同じ向きにすることが大切です。


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