コラム

プロフィール

山口 久美子

  • 足育研究会協力委員
  • (社)足と靴の健康協議会認定上級シューフィッター

上履き選びのポイント(2021/09/13)

一日中子どもが校内で履く上履きは、「靴」であるべきだと思います。ですから、選び方のポイントは「子どもの靴選びのポイント」ということになります。後述するポイントは、上履きだけでなく、外履きを選ぶ際にも参考いただけると幸いです。

 

ポイント1 ハーフサイズがある

上履きの履き替えは、学年・学期の変わるときの節目にする方が多いと思いますが、子どもの成長を考えると3か月に1回はサイズの検討をするのがお勧めです。上履きの内側、つま先の方を見て裏地に足がぶつかって破れていたり、不自然に黒く汚れていたらサイズアップの目安になります。サイズアップは慎重に、こまめにしていくためにも、ハーフサイズがあるものが良いでしょう。

 

ポイント2 つま先に丸みがあり、厚みもある

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子どもの足趾は変形しやすいので、つま先には十分な余裕が必要です。
長さだけでなく、足趾の動きを阻害しないだけの厚みや丸みがあることも大切です。
立位で、つま先でグーチョキパーが楽にできるくらいのスペースができていますか?

 

ポイント3 紐や面テープなどで甲を固定できる

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つま先に余裕を持たせたり、アーチ形成をサポートする為には靴の中で足が動かないことが最も重要です。
バレーシューズはこの機能がないため、甲が緩く、適切なサイズを選んでも脱げてしまいます。
サイズ選びが困難です。つま先を保護するためにも足と靴を固定できるデザインを選びましょう。

  

ポイント4 足が曲がるところで靴も曲がる

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足の曲がるところで靴も曲がるとことが大切。
グニャグニャ折れる上履きでは足を支えられません。

 

 

 

 

 

 

ポイント5 カウンターで踵をサポートできる

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しっかりしたカウンターがあると、過度な踵の骨の内倒れを防ぐことができます。
踵の骨を垂直に保つことは足の正しい成長にとても重要です。
カウンターの機能を最大限に活かすためには、ポイント3の留め具機能が有効です。

 

 

ポイント6 ソールには適度な厚みと弾力を

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着地の衝撃を抑えるための適度な弾性のあるソールが子どもの足の負担をやわらげます。
運動の妨げにならない軽量なものが良いでしょう。 

 

 

    

ポイント7 市販の子供用インソールで応急処置

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様々な理由で今使っている上履きを変えられないが、足が靴内で動くのを止めたいという場合、
市販の子ども用インソールを使うのもよいと思います。
大げさなインソールではなく、凹凸のない平らなもので十分です。(1000円以内で購入できます)

 

 

 

 

 

 

ポイント8 外履きを内履きに使うことも検討

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どうしても良い上履きが見つからない場合は、外履きを内履きに使うことも検討してください。
白い底なら校内の床を汚すことも少ないでしょう。靴店では「通学用」として販売されています。


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