コラム

プロフィール

黒田恵美子

  • 健康運動指導士
  • 東海大学体育学部体育学科卒

健康運動指導士、心理相談員、太極拳師範の資格を持ち、ひざ痛・腰痛予防などの介護予防、脳卒中リハなど運動弱者を支援するエクササイズから、女性を若々しく、美しくするためのブラッシュアップ講座まで多岐に渡る。


ゆるゆる屈伸のススメ(2021/05/10)

外反母趾や開張足などで足の3つのアーチがつぶれたり、うおのめ、タコができたり、巻き爪などの爪の変形が起きる原因の一つに、ひざの曲げ方のくせがあります。

ひざを曲げるときに、足先に対してひざが内側に曲がることをknee-in toe-out、外側に曲がることToe-in knee-out といい、ひざを痛める原因になります。

そこで、足先の方向にひざを曲がるようにゆるく屈伸をしてひざの曲げ方を改善しましょう。「ゆるゆる屈伸」と呼びます。

ひざ痛がある方が行うことによって痛みが緩和されたり、ひざの動きが柔らかくなってストレッチしやすくなったり、歩きやすくなったり、ふらつきが減ったり、腰痛や肩こりが減るなどの効果もあります。

また、嬉しい効果としては、これを行った後で体がすーっと伸びたような感覚になって、姿勢がよくなり、安定感が増します。

やり方は、足を軽く開いて軽く屈伸するだけですが、まず、ひざの曲げ方のクセを確認してみましょう。

1)足先を正面に向け、左右の足の間に、握りこぶしを作って入れてみて、ぴったり1個分あけるように立ちます。

2)ひざの間に握りこぶしを入れてみて、軽く曲げてみます。
握りこぶしをひざが押したら、ひざが内側に曲がる癖があります。
逆に、握りこぶしから離れていこうとしていたら、ひざが外側に曲がる癖があります

3)より良いひざの曲げ方は、どこまで曲げても握りこぶしを押さないように曲げること、つまり、足先の方向にひざを曲げることです。
曲げ方にくせがある方は、始めは違和感がありますが、すこしずつクセを直しましょう。

では、ひざの曲げ方を意識して、ゆるゆる屈伸をしてみましょう。

1)握りこぶし1個分足を離して立ちます

2)脚の付け根に手をあてて、「こんにちは」をするように軽く前傾し、次にひざを軽く曲げて屈伸します。お尻を引いているとひざに負担がかからないのがわかります。

3)そのままかるく体を起こしてゆるゆると屈伸をします。
ひざの向きを上から見て、できるだけ足先と同じ方向に曲げるように意識しましょう。

colum20210510.png

1秒間に2回くらいのペースで行うとちょうどよく、足先よりもひざが前に出ないくらいに軽く行うようにします。

普段の生活の中で、1度に2~3分、何度行っても良いです。歩きに出かける前におこなったり、座りっぱなしでいるときに、時々立ち上がって行うのも良いですね。


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