コラム

プロフィール

遠藤 剛

  • 株式会社シューピッド 義肢装具士

株式会社シューピッドは、靴とインソールを中心に取り扱うフットウェア部と義肢装具全般を取り扱う義肢装具部(所属義肢装具士5名)からなる。

足元に関しては、簡易的なインソールから靴型装具まで幅広い取り扱い。

遠藤はそこで、義肢装具士として日々、患者様のケアを行っている。


足の骨は扇型?(2021/10/27)

皆さん自分の足の骨がどのようになっているか知っていますか?

一部の医療関係の方や美術関係の方しか自分の骨の配置がどのようになっているかなんて、気にして生活していないと思います。

しかし、足の構造を理解すると靴の作りの理由がわかって、とても興味深いのと、それを知ることで足のトラブルを予防することにもつながります。

そこで一つ、知っておくとなるほどと思う足の構造についてお話ししたいと思います。

足の骨は身体全部の骨の中でも沢山の骨があります、その中に足の真ん中から先端に向かって指の付根まで指ごとに長い骨(医学的には中足骨と言います)があります。

ここの骨は図を見ていただくと解るように、足の真ん中らから長く細長い形をしています。

この骨から先の骨は比較的関節が動きやすくなっていますが、後ろの骨はがっちりとかみ合って靭帯などで補強され、あまり動かない構造になっています。なので、この骨の後ろはあまり動かない、先端は動きやすいとうい特徴を持っています。

改めてこの骨を観てみると、根本が固定されていて、先端が動く、これは扇子の形に見えますね。その通り、この骨は扇子のような動きをします。

なので、根本を締めると、先端も締まるような動きをします。このように靴紐によって足の中央部分を締めると、指の付根部分も幅が狭まります。

多くの人は足幅が広い、足の付根が当たって痛いからと幅の広い靴を購入しますが、実はほとんどの方がそのようなことはなく靴紐をしっかり締めていないために、指の付根の部分が広がってしまっています。

このように靴というのは足ことを考えて作られています(*パンプスやヒールなどは歩くために考えられた靴ではありません)。このように足、靴の構造を知りしっかりと靴を履けばトラブルは起きにくくなります。

colum_20211027_01.png


コラム一覧