コラム

プロフィール

中西薫

  • 株式会社エスクリエーション 代表取締役

2009年 高齢者に特化した訪問フットケアサービスで起業。
2014年 「株式会社エスクリエーション」設立。
フットケア部門を「湘南あしケア訪問サービス」と分かりやすく改める。


高齢者の足事情

2008年にフットケアのスクールを修了し、今後どのような道に進むべきかを悩む日々でした。当時、事務職として働いていた私は技術だけは向上したいと思い、社会福祉協議会を通し高齢者施設でボランティアを始めることにしました。
そこで初めて高齢者の足を目の当たりにすることになります。
初めてみる足・爪のトラブルに毎回、腰を抜かす程の衝撃でした。
それも数人ではありません、多くの方が何かしらのトラブルを持っているのです。
しかしご本人・家族・介護職・看護師・・・関わっている多くの人がどうして良いかも分からずに放置をされているのです。
月に1回?2回ほどのボランティア訪問の度に並んで待つ程、多くの方に必要とされていることを実感しました。
そして足爪が整い、喜んで下さったのはご本人ばかりではありません。
日々、足のトラブルを見ながらどうしてよいか分からずにいた介護職・看護師・ご家族がとても喜んで下さったのが心に残っています。


<高齢者フットケアの重要性>

「高齢者」「介護」「足のお手入れ」など多くを学んでいくと、高齢者フットケアがいかに大切かを改めて理解することができました。
元気に活動されている方でさえ、足の爪切りには苦労をしていること。
足爪の状態が転倒の引き金になりかねず、もし転倒するとその後の人生を大きく変えてしまう危険性があること。
足の小さな痛みから、ロコモティブシンドロームに発展することがあること。
疾患によっては下肢切断になりかねず、小さな傷でも見過ごすことが命に関わる重大なことに事態になりかねないこと。

つまり高齢者にとってのフットケアは命を守る事と言っても大げさではないのです。
いつまでも元気に自分らしい人生を生きる為にも、フットケアは必要だと言えます。


<高齢者フットケアを始めて8年>

ボランティアの経験から高齢者に特化したフットケアサービスに進むべき道を決め、2009年から始めた高齢者訪問フットケアサービスも8年になりました。
始めた当時は「フットケア」の意味を理解してもらうことさえ大変でした。
同業者もなく、お手本とする先輩もいない中、試行錯誤の連続で何とか歩みを進めてきました。
8年経過した現在、訪問施設も約30件になりスタッフも増えました。
高齢者フットケアの施術者を増やす為に小規模ではありますが、養成講座も開講しています。介護関係者からの勉強会の講師依頼は積極的に受け、介護業界に向けて発信もしてきました。
最近では介護業界の中でも興味・関心がすこしずつ大きくなり、以前に比べ広がりを感じています。


<今後の高齢者フットケアの展開・私の目標>

弊社の企業理念のひとつに「高齢者がいつまでも自分らしく過ごせるお手伝い」があり、自分らしく生きるために「足」から笑顔と健康を支えていきたいと、スタッフ一同、日々お客様と向き合っております。
そこで何よりも大切なことは「安全(Safe)」と「真心(Sincerity)」だと考え、頭文字とり会社名を「エスクリエーション」とし、2014年の法人を設立しました。

弊社は神奈川県を中心に訪問サービスを展開しております。
神奈川県内でもまだ高齢者フットケアサービスの存在は当たり前ではありません。知らない方がまだまだ多いのが現状です。8年前に比べると広まりつつある高齢者フットケアではありますが、今後も普及に向けての啓発活動はさらに必要です。

私の目標は高齢者フットケアサービスが当たり前に利用してもらえるようになるために、安全に安心して受けてもらえるシステムを作る事です。
少しずつ広がりつつある高齢者フットケア業会が今後も、健全に進展するためにまずシステムが必要だと考えています。
そのためには介護業界だけでなく、医療業界の理解や連携を取っていくことを考え、新たに歩みを進めてまいります。


<厚労省の許可について>

このたび経済産業省管轄である、産業競争力強化法の「グレーゾーン解消制度」の活用により弊社の一連の手順の見直し・確認をし、適用を受けるために申請を致しました。長い時間がかかりましたがこのたび、無事に許可となりました。
http://www.meti.go.jp/press/2017/11/20171120002/20171120002.html

これにより高齢者介護施設におけるフットケアサービスの実施に係る医師法の取り扱いが明確になり、お客様だけではなく私たち施術者側も安心してサービスを提供できることになります。
施設導入までに書類の整備など手間がかかりますが、施術の内容を考えれば当然とも言えます。
この制度を活用するためには医療機関・介護施設との連携が必須です。
このたびの許可は、お客様の健康を足から支えるシステムづくりの一歩となりました。
今後は制度を正しく活用してもらうためにフットケアの施術側だけでなく、医療機関・介護施設などへの発信が必要だと考え準備をして参ります。